【所縁の史跡】香取神宮(千葉県)
■ 香取神宮 [地図]
千葉県香取市香取に鎮座する、下総国一ノ宮香取神宮です。
『延喜式』神名帳の下総国香取郡に、名神大社「香取神宮」が見えます。
神武天皇の治世十八年の創祀と称されます。
楼門は、本殿とともに、重要文化財に指定されています。
祭神は経津主神で、またの名を伊波比主命といいます。
日本書紀や出雲国造神賀詞の、国譲り神話で有名な神です。
↓三本杉。
源頼義ゆかりの伝説があります。
摂社・匝瑳神社です。
磐筒男神・磐筒女神の、経津主神の親神を祀ります。古くは匝瑳郡が社殿の建替えの役を負っていたそうです。
摂社の鹿島新宮です。
武甕槌神を祀ります。
末社の六所神社と花薗神社です。
祈祷殿。
徳川綱吉の奉納によるこの建物は、かつては拝殿として使われていました。
摂社・奥宮。
経津主神の荒御魂を祀ります。
要石。
太古は地中にいる大ナマズによって、この地方は地震がしきりに起こっていたため、経津主神が地中深くに石棒を貫きナマズを鎮めた…という伝説があります。
二歳児の頭くらいの大きさしかないように見えました。
末社・天降神社と市神社(合祀)。
天降神社は饒速日命の降臨に供奉した三十二防衛神の一柱・伊伎志邇保神を祀り、市神社は事代主神を祀ります。
■ 津宮 [地図]
香取神宮から北へ1.5kmほどのところに、利根川に面して鳥居が立ちます。
もとの表参道口だったそうです。
祭神はここから上陸したとも伝えます。
筑波山までよく望めます。
■ 又見神社 [地図]
香取神宮大鳥居前の駐車場から、北西へ150mほどのところに鎮座する、境外摂社の又見神社です。
祭神は、天苗加命(香取神の子神)。
相殿に武沼井命(鹿島神の子神)、天押雲命(天児屋根命の子神)を祀ります。
かつては若宮とも呼ばれたそうです。
社殿右側に横穴式石室を露出させているのが、又見古墳です。
社殿は慶長十二年に造営、元禄十三年に修繕されたと伝えられますが、そのいずれかの時期に墳丘を失ったと考えられています。