【所縁の史跡】和爾下神社(奈良県)
■ 和爾下神社 [地図]
奈良県天理市櫟本町に鎮座する、和爾下神社です。
『延喜式』神名帳の大和国山辺郡に、「和爾下神社」がみえます。
治道社とも呼ばれていました。
大和郡山市横田町にも同名の神社があり、盆地中央寄りの道が整備されるにつれて遷ったとも、『延喜式』にある二座のうち、それぞれ一座づつ祀っているともいわれます。
祭神は、素盞嗚命、大己貴命、櫛稲田姫命です。
牛頭天王社として祀られてきた影響があるようです。
4世紀末ころの築造と見られる、「和爾下神社古墳」の墳丘後円部上に社殿が建っています。
古墳の全長は110メートルほどです。
付近は臣姓豪族の名族、ワニ氏の拠点とみられています。
そのため祭神も、ワニ氏の祖の天足彦押人命等が本来のものではないかとする見方があるようです。
石棺に使われていたらしい石材が置いてありました。
この近くの古墳から出たもののようですが、詳細は分かりません…
和爾下神社の西側が、柿本廃寺です。
柿本人麻呂の像や、人麻呂の墓と称する歌塚もあります。