【所縁の史跡】高田波蘇伎神社(愛知県)
■ 高田波蘇伎神社 [地図]
愛知県一宮市高田南屋敷に鎮座する、高田波蘇伎神社です。
JR木曽川駅から南東へ2.3kmほどの位置にありますが、尾張一宮駅前からバスに乗ったほうが便利だと思います。
『延喜式』神名帳の尾張国中嶋郡に、「高田波蘇伎神社」がみえます。
尾張国内神名帳では、同郡に「従三位
高田波蘇岐天神」とみえます。
近世には八幡神社だったようです。
また、津田正生が『尾張神明帳集説乃訂考』などで述べるところによると、中世末期には西隣りの門間へ遷座し、そののち現在地で復興したとの伝説があったようです。
いずれにせよ、式内高田波蘇伎神社が地名「高田」の残るこの地域にあったのは間違いなさそうです。
祭神は、応神天皇、大綜杵命。
応神天皇は八幡神社時代からのもの。
大綜杵命(おおへそきのみこと)は、社号の波蘇伎(はそき)との類似により比定されたのでしょう。
大綜杵命は、崇神紀によれば天皇の母方の祖父で、物部氏の遠祖であるといいます。
『旧事本紀』天孫本紀では、宇摩志麻治命の五世孫で、開化天皇の時代に大臣となり、石上大神を奉斎したとされます。