【所縁の史跡】物部神社(愛知県名古屋市)

 

■ 物部神社 [地図]

愛知県名古屋市東区筒井3丁目に鎮座する、物部神社です。
地下鉄桜通線車道駅下車すぐ。

『延喜式』神名帳の尾張国愛智郡に、「物部神社」がみえます。
尾張国内神名帳には、愛智郡の「従三位 物部天神」とあります。

一帯が、『和名抄』等の物部郷に比定されます。
『文徳実録』斉衡三年九月三日条に大僧都伝燈大法師位実敏の卒伝がみえますが、実敏の俗姓は物部氏で、尾張国愛智郡の人だったといいます。
物部の設置された場所と推定できます。

祭神は、宇摩志麻遅命。
神武朝の人物とされる物部氏の祖です。

石神堂、石神神社と通称されていたそうです。

『張州府志』によると、一塊の大石を神体としているといいます。
神武朝に当国の凶魁を討ったとき、この石を以って国の鎮めとしたと伝えます。俗に、要石ともいったそうです。
また、垂仁朝に始めてこれを祭るともあります。

街中のあまり広くはない社地ですが、境内社はいくつもあります。

白竜社は幟が多数立てられていて、厚い信仰を受けているようでした。

物部天神社は、物部の天神ということで饒速日命的な期待をしてしまいましたが、祭神は菅原道真公のようです。
「東風吹かば匂ひおこせよ梅の花…」の歌碑がありました。

隣接する「石神公園」。
かつては境内地に含まれていたようです。

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