【所縁の史跡】石切剣箭神社と神並5号墳・6号墳-2/2(大阪府)

■ 神並5号墳 [地図]

大阪府東大阪市東石切町2丁目にある神並5号墳です。夫婦塚古墳ともいいます。

円形の墳丘を二つ合わせた双円墳の古墳で、道路に沿って二つの横穴式石室が開口しています。

住宅地のなかにあり、墳丘はかなり削られてしまっているようです。
真下に第二阪奈有料道路が通りますが、地表を見るだけでは全然わかりませんね。

西側の石室です。 現地案内板によると、全長9.6mの方袖式で、内部には三体の遺体を埋葬した痕跡が残っており、鉄釘が出土したことから木棺を使用されたことがわかるそうです。
須恵器・玉類・耳環・鉄製品が出土しています。

古墳の築造は、6世紀中葉ころだったと見られます。

神並古墳群は古墳時代後期につくられた古墳群で、二十一基が確認されています。
うち、七基が現存しているようです。
石切神社の上之社と下之社の、中間地帯に位置します。

東側の石室です。

こちらは柵に鍵がかかっていたので、なかには入りませんでした。ゴミの集積場が目の前にあるので、たぶん石室内にゴミを置いていかれないようにするための処置なのでしょう。
全長9.2m、左側がくびれた方袖式の形状です。
二人が埋葬されたことが確認され、周囲からは須恵器・土師器や鉄製品、玉類、馬に乗った人物や犬をかたどった壺の装飾部品が出土したそうです。


■ 神並6号墳 [地図]

東大阪市東石切町3丁目、占いの店が並ぶ石切神社参道から南へ80mほど外れたところに、千手寺という寺院があります。
その本堂裏手に、神並6号墳があります。

弁天塚古墳とも呼ばれます。
5号墳よりやや新しく、6世紀後葉に築かれたようです。

羨道等は失われていて、玄室だけ残っている感じです。

須恵器・土師器・耳環が出土しています。


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